ハイパーループ紹介2

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発案からプロトタイプまで

Hyperloop(ハイパーループ)とは2013年に民間宇宙ロケット会社SpaceXと電気自動車会社Teslaの創設者とCEOであるイーロン・マスクによって提案された構想だ。そもそもこのアイデアが生まれたのも、アメリカのカルフォルニア州の交通事情による物だ。

ロサンゼルスとサンフランシスコを結ぶ高速道路は増加し続ける利用者の数に対応しきれず、渋滞が増えるばかり。距離も600キロと長く、6時間運転するのも大変だ。

他の交通手段としては航空便が頻繁に出ているが、利用者のコストも高い上に、石油燃料の消費が激しく、空港の維持費や騒音等の影響も大きい。さらに空港も利用者の増加に圧迫されて、航空便を増やすのも困難だ。

計画されている新幹線は人の輸送力において申し分無いが、建設は膨れ上がるコストに悩まされ続け、土地の購入費、騒音の影響や、都心部での道路との踏切設置に問題が大量に発生している。

どれも帯に短したすきに長し、とメリット・デメリットがある状態だ。そこで、マスク氏は列車・航空機に続く「第三の公共移動機関」としてハイパーループの発想を得た。アメリカを横断する原油を運ぶパイプラインのようにパイロンで地上から十数メートル持ち上げたパイプの中で小型車両を走らせる事で、土地代や道路の踏切等の問題を回避。パイプの中を減圧することで空気抵抗と騒音を大きく減少させることで、生活圏への影響を押さえる。さらに、パイプ軌道の上を太陽光発電パネルで覆う事で発電を行い、環境への影響も押さえる、といいところどりの提案となった。

このコンセプトはホワイトペーパーとして、2013年に基本概念がインターネットで発表され、すぐさまに注目を集めた。通常であれば、夢物語として話題にならずに終わっただろう。だが、イーロン・マスクの名前がすべてを変えたのだ。

現実的でない、と言われたインターネット上での送金システムを実現したPaypal(ペイパル)社を成功に導き。

現実的でない、と言われた電気自動車会社Teslaをゼロから立ち上げ。現実的でない、と言われた高級電気自動車を発売し、充電インフラと合わせて世界展開を行い。さらに、世界最大規模の電池工場を建設して、電気の発電・送電インフラを変えようとする。

現実的でない、と言われた民間ロケット会社SpaceXをゼロから立ち上げ。現実的でない、と言われた地球低軌道へと打ち上げたロケットを地上に着陸させる、再利用型ロケットの開発を行っている。

このような経歴を持ち、何度も常識を打ち破り、よりよい未来の形を提案・現実化し続けてきたイーロン・マスクの言葉は他のだれにも真似ができない説得力を持っていた。彼の「Tesla社とSpaceX社のエンジニアにちょっと見てもらって、とりあえず可能なはずだと検証した(超意訳)」の言葉で世界中の人はハイパーループの夢を見始めたのだ。

だが、2013年の「アルファペーパー」の段階では基礎的な技術検証を行ったものにすぎなかった。イーロン・マスク自身も未完成であると認め、自分の手によって実現するだけの時間が無いと判断していた為、世界の人々によって完成されることを期待したのだ。さらなる検証や実装を「世界を良くしたいと思う皆様」へ任せた形となり、そのバトンは確かに受け渡されたのだ。

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